戦略的放浪家バックパッキャオの世界制覇! 200ヶ国の街ブラ紀行と其の雑記

戦略的放浪家(Strategic Nomad)兼アスリート経営者の旅と生活のユニーク情報発信ブログ。難病のモヤモヤ病等で10回以上死にかけながらも世界150ヵ国以上に張り巡らしたネットワークを活用しなが居候的な旅をする。確立したトラベルスタイル(バックパッカーのような旅をしながらもキャリーのスーツケース派)から自称バックパッキャー。呼びづらいので呼称をバックパッキャオ!にされる[アジア人で左利き(サウスポー)+ナイフ強盗退治の経歴からボクサーのパッキャオ(Manny Pacquiao)とかけあわせて]

とんでもない誕生日プレゼント(3)

内容

 

ジムでの異変の翌日に手の指が動かなくなり、病院での検査の結果、脳内出血だったことが判明後即座に入院させられた僕。診断を受けた診察室から病室へ直行することになった。

夢の?入院生活

人生初の入院、診察の時に指は動かせるようになると言われたこともあり一安心、これから始まる入院生活に少し楽しみすら覚えていた。なぜなら僕は入院している人のお見舞いに病院に行くのが案外好きだったから。子供の頃に父が入院していたときにお見舞いの帰りに売店でお菓子買ってもらったりした楽しい記憶が強いからか、病院の中の売店とか、食堂に惹かれてしまう。

数時間後、衣服に洗面道具等入院に必要なもの一式を持って父と母が病院に駆けつけた。医師の話だと一週間くらいの入院が必要で、その間にMRI等の精密検査を行うとのこと。その日のやりとりはあまり覚えていないが、父が「ナースステーションから一番離れているから今のところそんなに重症じゃないんと違うか」と言っていたことは覚えている。そうしてはじまった入院生活、担当の看護師さんから「体は元気かもしれないけど、安静ですから、歩きまわらないでね」と言われた。

退屈がうんだ隠密作戦

次の日からは、朝に担当医の回診、昼から検査という日程。前回書いたが、僕の担当医の先生が独特な雰囲気をもった人だった。回診の際にテーブルの上にいている、僕の命の水とでもいうべきコーラゼロをみて、「それ、常温でおいていて腐らないの?」って毎日質問された。やっぱり変わってるなこの人、もし常温で腐るならスーパーマーケットにあるコーラは結構な確率で腐ってるよ、と心のなかでのみ呟きながら、「大丈夫です。多分もとの成分もそんないいものではないでしょうし。」と大人の対応。今だったらもっと皮肉をいってるかも(笑)

そんな入院生活も1日半でそこそこ退屈してきた。それでも3日目辺りまでは検査などもあり、なんとか時間も潰れていったが、4日目ともなるともう限界。あまりの退屈さに耐えきれなくなってきた。看護師さんは朝、昼、夕と数時間おきに来るので、その合間をついて病室ある5階から売店のある1階に行ってみることにした。ナースステションの前を通るときはしゃがんでカウンターから見えないように、まるでコントのワンシーンのように通過して、ナースステション前にあるエレベーターではなく階段を使った。もう少し監視が厳しいと予想していただけにやってみると案外簡単だった。

そうやって少しずつ病室を抜けて退屈しのぎをしはじめて数日後、担当の看護師さんが休みで、別の看護師さんがやってきた。その第一声が

看護師「君が安静守れないM君ね。毎日病室抜けて下に行っているでしょ」

僕「バレてるんですか?気付かれないように行ってたつもりなんですけど…」

看護師「そんなんバレてるよ。みんな知ってるで」

担当の看護師さんは物静かな方で、そういったことを何も言ってこなかったのでてっきりバレていないと思っていたが、呆れられていたというかある意味放置されていただけだったようだ。だがこの代役看護師さんは元気ではっきりものを言うザ関西人。しっかりと釘をさされた。少しおとなしくしておいこう、と思ったけれど、そんな決意をせずともこの翌日に僕は自然とおとなしくなるのだが。

ささやかな誕生日プレゼントととんでもない誕生日プレゼント

その翌日は僕の誕生日だった。人生初の病院で迎える誕生日。その日の食事にはデザートのおまけに’誕生日おめでとう’のメッセージがついていた。しかし本当の誕生日プレゼントはそのあとに待っていた。夕刻に両親と僕は診察室に呼ばれた。検査結果の報告だということはすぐにわかったが、指の動きも回復してきていたので、現状の報告と退院日の相談くらいだろう、と診察室に入った。両親共々椅子にこしかけたところでCTやMRIの写真を見ながら説明がはじまった。

医師「出血していたところは少しずつもどってきてるので大丈夫そうです。」

ここまでは想定通り、次も異常なしで無事退院か、と期待していた。すると医師が続けた

医師「今の患部については大丈夫なんだけど精密検査の結果は、モヤモヤ病ですね。」

僕、両親「モヤモヤ病?」

正直なところふざけた名前にしかきこえず、たいした病気ではないと思っただけではなくその病名にちょっと吹き出してしまった。ほんと誕生日の日にたいした病気ではなかったというプレゼントと共に明日にも退院という趣向なのでは、なんて思ったくらいだ。やっぱりここでも無知って凄い。ほんとあきれるくらい。

しかし、この数分後にはこれがとんでもないプレゼントであることを知ることになる。

To be continued.

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