戦略的放浪家バックパッキャオの世界制覇! 200ヶ国の街ブラ紀行と其の雑記

戦略的放浪家(Strategic Nomad)兼アスリート経営者の旅と生活のユニーク情報発信ブログ。難病のモヤモヤ病等で10回以上死にかけながらも世界150ヵ国以上に張り巡らしたネットワークを活用しなが居候的な旅をする。確立したトラベルスタイル(バックパッカーのような旅をしながらもキャリーのスーツケース派)から自称バックパッキャー。呼びづらいので呼称をバックパッキャオ!にされる[アジア人で左利き(サウスポー)+ナイフ強盗退治の経歴からボクサーのパッキャオ(Manny Pacquiao)とかけあわせて]

コロナとブラジル(ボルソナロ&フェイクニュースの悪夢)

内容

 

次回ブラジルから出てしまう前に、行きがけに駄賃とばかりに、僕達の常識からすれば常軌を逸した大統領がなぜ、今もって一定の支持を得ているのかを大まかに書いてみる。

似た者大統領と似て非なる国民

日本ではすでに少し忘れつつあったコロナ感染爆発の危機感。ここ一週間でまた緊張感がでてきたが、アメリカ大陸のそれはレベルが違う。今もピークの真っ最中。その中心の1つは間違いなくブラジル。

既に書いたが、世界中で今のブラジルにおける惨状の元凶と報道されているブラジルのトランプことボルソナロ大統領。そんなボルソナロ大統領に関する僕の周りのブラジル国民の意見というのが、トランプに対するアメリカ国民のそれとは異なることに僕自身が驚かされた。

こういった政治的な話をする相手となると、世界問わず、ある程度学識を持った相手が多い。特にブラジルのように貧富の差が激しい国で学識を持った相手となると富裕層が多い。米国では腹の底ではどう思っているかわからないが、とりあえず僕の周辺で白人の知人にトランプについてたずねると、トランプ支持という人間はきいたことがない。コロナ対応にしてもまず間違いなく、彼の毎日のようにコロコロ変わる発言に賛同するものはいない。

世界や米国が感染爆発に直面したあと、タイムラグを経てブラジルに感染が拡大し始めた。そんな中で、命よりも経済だと突き進んだボルソナロは多くの国からみて明らかにクレイジーだと感じたと人が多いと思うし、少なくともマスコミそういう報じ方した。

そんな状況下のブラジル人とSNSで話をする際にボルソナロについてきいてみた。ほとんどは、知識階級と呼ばれる人間だ。僕は前述の米国人の意見を参考に、「どうみてもボルソナロの対応はおかしい思う」、と否定の意見返って来ることを予想していた。

しかし、確かに約半数の知人が、大統領の選択は明らかにおかしい、という意見だが、残りの半数は「彼は間違っていない、コロナなんかよりもっと恐ろしいのは恐怖心を煽るマスコミだ」、と返ってきた。まさに不都合ニュースに対するトランプのいうフェイクニュース反応だ。さらには「あなた方日本のように、どこにでも食べ物があって、キレイな水や医療提供を見つけれる国とは違うのよ」、と付け加えられる。

確かにそれは間違いない。ロックダウンして生きていけるという社会はそれなりに生活に余裕がある社会だろう。しかしながらそうできない人々を援助するのが国の役目だろう。と思うのがもう先進国といわれる国の国民の考え方なのだろうか。いや、アフリカ含め100ヵ国近くの人間に同じ質問をしてみたが、やはり大多数特に知識階級や富裕層の人間の方がコロナという問題には慎重な意見が多い。

そもそもトランプの岩盤支持層というのは教育を受けれなかった白人層などの妬みのパワーや差別主義者が多い。社会的に成功していて世間の目を気にする人はお隠れトランプとなり本音と建前を使い分けているようだ。しかしながら、今回のブラジルに関しては、知識階級だろうが、社会的な目を気にする立場の成功者だろうが、お構いなしにボルソナロのコロナ政策支援を口にする。

はじまりはいつも嫌悪感

なぜブラジルという社会で今このような状況が出来上がったのか自分なりに考えてみた。

ブラジルに限ったことではないけれど、南米をはじめ多くの途上国は政治腐敗がひどい、ここでも日本のそれなどとは比べ物にならないくらいである。ブラジルには「汚職はいいが、その以上も成果をだせ」なんて言葉もあるくらい。これまでもそうであったが、ブラジルの近年の政治的なスキャンダルは今までのそれよりも酷かったのだろう。特に食肉業界のスキャンダルはただでさえ悪化していたブラジル経済を直撃した。

ブラジル人の知人に言わせて、「政治家与党も野党も舞台の裏側では友達、テレビの前で敵のふりをしているだけ。マスコミも彼らの仲間」なんてことをよくきかされた。ブラジルも韓国のような財閥的な構造があるので、そういったマスコミの扇動のようなものへの不信感も強い。そんな中誕生したボルソナロ政権。そうした社会構造やこれまでの政治家的政治への嫌悪の産物だろう。だからこそ、世界がマスコミを通して何を伝えようが、信じることなどできないのかもしれない。そういった層が世界からは狂気と思われる大統領の岩盤支持層となっているのだろう。

ベネズエラマドゥロ等独裁と呼ばれる経済崩壊しているくにですら、恩恵にあずかる人間は支持している。でも今のブラジルでは完全に半数で別れている。まさにトランプ同様国を分断しているのが今のブラジルの状況だ。

退路無き前進。神の御加護を

彼の采配により、ブラジルのコロナの状況はもう突き進むしかない状態になってしまった。もしこの状況にポジティブな要素をみいだせるとすれば製薬会社がこうした状況を利用してブラジルでコロナのワクチン、治療薬の治験を行って開発競争を行っていることくらいだろう。

先日遂に大統領本人がコロナに罹患したそうだ。コロナの死者数ついてきかれ、「それがどうした、人はいつか死ぬ」とこたえた大統領。それでも彼の命も一人の人間の命。失われてはいけないが、今回、彼の主張する風邪程度ではなくコロナの苦しさがわかる程度の闘病をしてみれば見解も変わるのではないか。

いや変わらないでしょう┐(´・c_・` ;)┌

To be continued

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