戦略的放浪家バックパッキャオの世界制覇! 200ヶ国の街ブラ紀行と其の雑記

戦略的放浪家(Strategic Nomad)兼アスリート経営者の旅と生活のユニーク情報発信ブログ。難病のモヤモヤ病等で10回以上死にかけながらも世界150ヵ国以上に張り巡らしたネットワークを活用しなが居候的な旅をする。確立したトラベルスタイル(バックパッカーのような旅をしながらもキャリーのスーツケース派)から自称バックパッキャー。呼びづらいので呼称をバックパッキャオ!にされる[アジア人で左利き(サウスポー)+ナイフ強盗退治の経歴からボクサーのパッキャオ(Manny Pacquiao)とかけあわせて]

賢者のスピーチ、選ぶ言葉。

内容

Hola

「フェーズ」の和訳を教えてください

コロナ禍で行われた東京都知事選から一週間、順当に小池都知事が再選されましたね。

そんな小池都知事と前回の語学に関して連想させる場面が思い出されたので、書いてみる。それは日本に緊急事態宣言が発令されるあたりの会見で小池都知事が「局面」⇒「フェーズ」と言い換えたことが凄く引っ掛かった。
最近では"リンク"なんかもよく使われているけれど、経路のほうが分かりやすいじゃないのかな。

日本語というのは世界有数の外国語直輸入言語である。外来語をそのままの形で取り入れて使っている例は数知れず。また、元の言語とは異なる形で浸透している言葉まである”バイト”などはその筆頭。ドイツ語では正社員として働くことだが、日本では非正規社員の意味。でも今や非正規社員というより、バイトといった方が老若男女問わず理解してもらえる。

しかし、フェーズと局面、どちらが多くの人に理解してもらえるだろう?選挙戦の中でも”ソリューションをみつけましょう”という言葉をよくきいたが、どれだけの人間がソリューション、という言葉を理解しているのだろう。

クリントンアインシュタインの共通点

本当に賢い人のしゃべり方にはいくつか特徴があると思う。その一つがいかに分かりやすい、言い換えれば、会話や演説または文章を書くときに、より多くの人間が理解可能な単語を用いて自分の意見を述べることができるか、だと思う。

その最たる例が、クリントン元米国大統領である。彼は遊説の際にどんな年代や教育水準の人々から質問を受けても、その方に合わせた言葉を選び、自分の考えを伝える。文章ではアインシュタインが最も有名な一人。米国で英語論文のお手本といわれたら、必ず彼の名が出てくる。高度過ぎる理論を実に簡単な単語や表現で書き記しているのである。

知識を持つ愚者

その逆が難しい言葉を使って何か特別なことを言っているかのようにしゃべる人である。知識はあっても賢いとはいえない人の特徴のひとつ。

かくいう僕がまさにその一人。難しい言葉をつ僕にとっての第二言語英語がそうだった。米国の大学を受験するためには、語学のテストと自己推薦文というものが必要になってくる。どちらも日常会話では使わないような単語が沢山出てくる。そして語学の参考書には便宜的なこともあって、レベルやランクを設定し、そういったあまり使われない単語は高ランクに設定されているのである。

そして学習している側としては、それを覚える度に賢くなった気分になれる。僕のような小者はとかくそれを見せつけたくなるものであり、日常の会話でも使うのである。要は知識をひけらかしたかったのだ。恥ずかしいことだが、それだけひけらかしている語彙でさえ、専門家に言わせれば、使い方が不自然であまりきこえのいいものではなかったそうだ。

言葉とは伝わってなんぼである。大学受験等は、専門的知識を見せていかに自分がものを知っているか見せるものであり、受け取り手もそういった専門的な言葉を理解することが前提になっている。

でも日常会話ではそうではない。あなたの友人が議会での閣僚のような話方をされたらどう思うだろうか。堅苦しいだけでなく、知らない言葉も沢山出てきたとなっては会話も成り立たない。繰り返しになるが本当に賢い人というのは、時と場合に応じた言葉の使い分けができる人。例え小学生を相手にしても小学生が理解できる言葉を使って自分の言いたいことを理解させれる人である。

一般人に易しい業界人に

僕が知人の大学の准教授達の論文や学会発表の文章の添削をしていて、いつもたずねていたことは、「誰を対象に書いているのか」ということ。同じ専門分野の人が読む文章であれば問題ないことも多いが、聴衆が他分野の方々や一般の人に対しての文章においても専門用語の横文字などを解説なしにバンバン入れていることがよくあった。

同じような例でいくとIT業界の方(もちろん全員ではない)と仕事でお話させていただくと、これまたよく横文字が出てくる。例えば、「そういったブレークスルーな状況では…」、とおっしゃったので、私は「ブレークスルーってどういう意味ですか?」とたずねると、「……」、本人ですら正確にどういう意味か理解できていないのである。要は自己満の世界。

きくところによると、難しい言葉、相手が理解できない言葉を使うことで相手に凄いこと言っているように思わせたり、相手の思考を止める、というのは詐欺師の基本的な話術らしい。

日本人の潜在的西洋文化への憧れの強さは世界的にみても高い。横文字をまぜた会話というのも耳障りがよく何か特別なことをしゃべっているようにきこえるというのもわからなくもないけれど、それも時と場合横文字でいえばTPOにあわせてはじめて効果を発揮するのだ。

はじめに小池都知事の例を出しましたが、賢い知事さんのことなので、一連の言葉選びはきっと若者を対象に発信なさるための戦略なんでしょう。任命責任は私にありますって、言葉ばっかりの人がトップの国で、まぁ都民の方々のみならず言葉より行動で示してくれっていうのが本音でしょうけど。

日本人でいくら横文字並べて喋っていても憎めないのはミスター、長嶋茂雄さんくらいですね(笑)

To be continued

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